軟骨の磨耗は膝痛の大きな原因

 

まだ若くて元気な人の膝の軟骨は、シッカリした骨と筋肉で覆われていますし、軟骨もスベスベしているので当然ながら無理なくスムーズに膝を動かすことができます。

 

ところが、いろいろな原因から軟骨が磨り減ってボロボロになり、関節を支えている筋肉や骨が弱くなったり、骨が弱くなったり(骨がもろくなる)、血行不良などがあると、関節がうまく動かずに痛みが出てきます。

 

膝が痛くて階段の上り下りがしにくい、立ったり座ったりする動作だけでも膝に痛みが出てくるという場合のほとんどに膝関節部の変形があります。これは軟骨磨耗や半月板損傷などで関節の安定性が欠けているからで、もともと正常にバランスをとるためには周囲の靭帯や筋肉も重要なのですが、ここにも余分な負担がかかって疲労し、萎縮、硬化を起こしやすくなります。

 

関節の充分な弾力性を保とうとすれば、常に適度の潤滑油となる水分が求められます。ひとことで言ってしまえば、関節部の血液循環を改善して、更に十分な栄養を摂ることが軟骨磨耗などの進行を防ぐ大切な条件なのです。

 

40代以降の中高年に関節痛は多いのですが、痛み方は大きく2種類あります。そのひとつが骨と骨の間にある関節軟骨です。これが関節を動かす時の痛みの大きな原因となっています。ちなみに関節軟骨には血管や神経が通っていません。体の組織を作るための栄養というのは血管を通して送られます。わずかに関節液から補給されるようですが、つまり、関節軟骨というのは修復や再生があまりできないのです。

 

そうなると関節軟骨は老化の影響を大きく受けるということになります。加齢に伴って関節軟骨は大きく変化していきます。これは避けがたい事実です。長年に渡って使われてきた関節ですから、骨がぶつかり合って軟骨もすり減っていくのです。